夢のこと〜それから〜
あぁ…オレはどうしてしまったのだろう…
ヒカルは机に突っ伏していた。
時折「あ゛ー…」と小さく叫ぶがそれは周りが気にするほどのものではなかった。
突然顔が見れなくなった幼なじみに彼は困惑していたのだ。
『ヒカルぅぅーーー??』
頭の中に鳴り響いているはずの佐為の声さえ100Mも向こうから呼ばれているように聞こえてしまうほど、ヒカルの頭はそれどころではなかった。
授業中も当てられても答えられず(それは元々かもしれないが…)昼休みをむかえていた。
「おぉ!進藤どうした?」
「…あ?…あぁ…何でもねぇーよ」
話しかけてきたクラスメイトからフイっと顔を背けた。
「なんだよ…」
クラスメイトはそう呟いてヒカルからはなれた。
―オレが聞きたいくらいだよ…
ヒカルは居心地悪そうに頭の位置を少しずらした。
その日、まったく集中力というものを使わずにヒカルは家へ帰った。
頭のなかは一つの事…
「あぁっ、だいたい何でこんなに悩んでんだよオレ!ようはただの夢だろ!?」
『どんな夢です?』
「あかりが泣いてて……っ?!!さっ佐為!!」
ヒカルは思わず口を押さえながら佐為を見上げた。
『……平安では夢はこう言われていましたよ?夢に出てきた異性は“自分の事が好きな人”だと…』
にっこりと佐為はヒカルを見た。
「…オレのことが好き…?…あかりが…」
一言言うごとに赤くなっていったヒカルを佐為は嬉しそうに見ていた。
そんな佐為に気づくとヒカルは恥ずかしさを誤魔化すように反発した。
「そ、そんなのエスパーでもねぇーのにわかるわけねーだろ!!」
『知りませんよ!そう皆信じていたのですから!…じゃぁ、逆なんじゃないですか?』
佐為が頬をぷくーと膨らませた。
「逆?……オレがあかりを…
何言ってんだよ!そんなことあるわけねぇーだろ!!…そんなこ…と」
―あるわけ…
ヒカルは腰掛けていたベッドに上半身を倒した。
『ヒカル…?』
あぁ、コレは確信だろうか?
そんなこと考えた事も無かったのに……
昔から男子に人気のあったあの幼なじみを、オレもそんな風に見ていたなんて…
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高校の古典で「夢に出てきた人が〜」ってのをやって、違うんじゃない?とか思って考えつきました。
佐為都の人だしねー(何が)
エスパーって言葉好きかも。(笑)
(2004.12.1up)