君探し

いつの間にかオレは君を探していた…


平日の夕方。学ランを着た4人ほどの学生がゲーセンから出てきた。
「あー…のど渇いた。」
「何だよ、だったらさっき買えば良かったじゃん。」
「そうだな。ま、家帰ってからでいいや…―」
友の言葉に苦笑いで返した少年の言葉が止まった。
―‥‥‥
焦げ茶のセミロングにマフラー、ジャケット、白いデニムのパンツ…
彼の視線の先を1人の少女が通り過ぎた。
「義高?」
「え…?」
「何、今の子義高の知り合い?」
「…いや?…全然」と彼はきょとんと首を振った。
「何々?可愛い子だったの?」
「いや、別にふつうの子だった。」
1人のその言葉に残りの2人が彼を見た。
「じゃ、何で義高見てたんだよ!!」
「……何でだろ」
彼は自分でもわからないこの行動に、頭をポリっとかいた。

「―んでさぁ、」
カラカラと笑う4人の中で、又彼の言葉が止まっていた。
「義高聞いてんの?」
「えっ?ごめ…」
彼はパッと振り向いた。
「お前何かさっきから、セミロングの子ばっかり見てねぇ?」
「え…?」
―セミロング…

日曜日。いつものように棋院に向かっていた。
「あ!和谷ぁ」
後ろから聞こえたのは進藤の声だった。
「おぅ。」
2人で話しながら棋院に入ると、伊角、本田、飯島といつものメンバーで何気ない、唯の会話をしていた。
「何喋ってんの?」
「あ、奈瀬!昨日さぁ〜…―」
―あれ…?
彼は彼女を見て昨日の友の言葉を思い出した。
“お前何かさっきから、セミロングの子ばっかり見てねぇ?”
―セミロング……って!!
「和谷どうしたの?顔赤いよ…。」
彼はのぞき込む奈瀬と「何々?」と聞いてくる皆に「何でもない」と首を振って見せた。
―そんな‥‥‥えっ?!オレ…まさか…

その日の対局で彼は一向に集中できず、黒星を挙げたらしい…。


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最初で最後かもしれない和谷奈瀬。(爆)
奈瀬は和谷じゃないかなぁ・・・?カプ迷い中(笑)

(2004.12.1up)