泡うたかた沫
嗚呼、泡沫の君よ
終わり無い世界に打ち寄せられる波よ
穢濁の溜まりに浸かり続ける彼方よ
行方知れぬ迷子の心にそっと水をかける細い指を差し出して踊る
嗚呼、泡沫の君よ
この終幕を飾る夜よ
忘れられぬ夢の遥かに
閉じこめられた光の先を掴めぬその腕で
彼方の心も奪われてしまえばいい
嗚呼、泡沫の世界よ
光当たらぬ彼の歌を
囀る鳥を奪われて泣き濡れ続けるその袖を
真水に浸し忘れればいい
嗚呼、壊れゆく私よ
瞳を閉じ闇の中だけで踊り続ける微かな泡を
突き壊し続ける幼子の様に嗤う彼方よ
水は溢れ戻る事はない
私の行方も知れない
全ては回る、世界は廻る
堕ちて崩れる私の行く末よ……
(2006.8.31up)