〜奇術愛好家連盟殺人事件より〜


「どーも あの手の顔には弱くってね…」

探偵ボウズをあしらうつもりで流すように言ったはずのセリフだった。
でも、その時確かに思った。

――青子に会いたい――


今日参加した1泊だけのネットのオフ会。
休日に出かける事を知った青子の機嫌は最悪だった。
よく考えれば俺と会えないのが嫌での事だろうと想像できるのに、青子の怒り声を聞いて結局いつものようにケンカしてしまった。
次の日の朝に出発したから、もちろん仲直りなんてしていない。
どーせ、あのボウズに正体バレて今日はここに泊まれるワケない。

帰ったら青子と仲直りしよう。

だが江古多についた時、時計の針は4時を回っていた。
青子が起きているはずがない。
そう解っていても、俺は家に帰るより先に青子の家の前にきた。

思っていた通り、この家も他の家も全く灯りはついていない。
「よっ…と」
俺は青子の部屋の窓の前で窓のカギを開けた。
何度も来ている見慣れたこの部屋。
青子はベッドでぐっすりと眠っていた。
「“かわいい顔して寝息たてるてるよ…”か」
俺はロッジで探偵ボウズに言った事を思い出した。
「お前はこーいう顔、他の男に見せんじゃねーぞ?」
眠っている青子の頭をなでたり、髪を指にからませながら言った。
「昨日は一緒に遊んでやれなくて、ごめんな」
そう言って俺は立ち上がり窓辺に向かって歩いた。
窓の外はうす暗くて、その向こうに沈みかけた月が見えた。


やっぱ同じタイプの顔でも 青子がかわいいな…



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桃夏さんからずいぶん前にいただいたSSです。
快青っていいね!!大好きだよv

(2006.2.10up)